卒業生・修了生メッセージ

大橋 英永 さん

心理・福祉学部 心理学科卒業

心理・福祉学部 心理学科卒業

聖徳通信で身につけた学習サイクルが
大学院での学びに活きています。

公認心理師対応カリキュラムが決め手に

広告制作会社で制作スケジュールの管理に携わっていましたが、忙しさで気持ちの余裕がなくなってしまって。「この仕事、向いていないんじゃないかな」と悩んで周囲の人に相談したり、自分のメンタル面や身体面に起きていることを知りたくて心理学関係の専門書を読んだりしていたんです。そうした中、臨床心理士の先生にお世話になったことが、心理職に関心を持つきっかけに。クライエント(相談者)を理解し、受け入れ、悩みを話しやすい状況をつくるという心理職のスタンスに惹かれました。
 大学時代、映像系のサークルで活動していましたが、いつも考えていたのは、弱っている人を元気づけるにはどうしたらいいのか、ということ。次の仕事としてやりたいことと、昔から自分の中にあった想いが「臨床心理」というワードでつながったんです。臨床心理を専門的に学び、困っている人を援助する仕事に就きたいと、心理職の国家資格「公認心理師」取得を目指すことを決意しました。
 公認心理師資格を取得するには、まず大学必要科目を学習しなければなりません。ちょうど公認心理師の資格制度が始まった頃で、3年次編入学で必要な大学科目を修得できる大学がなかなか見つからなかったんです。そんなときに聖徳大学の説明会に参加。2年間で修了できる公認心理師対応カリキュラムが整っていることが分かり、「ここだ!」と入学を即決しました。通信教育で学ぶのは初めてでしたが、説明会で通信教育の学習方法やスケジュールを丁寧に教えていただけたことも決め手に。仕事と学習を両立できることも魅力でしたね。

聖徳での学びはすべて貴重な体験

聖徳で学んだ2年間は、自宅で教科書と向き合う時間も、スクーリングで実践的に学べたこともすべてが貴重な体験でした。入学直後の3~4か月は、意識的にスタートダッシュをして1か月2~3科目をこなしましたが、聖徳の学習スケジュールは、理解を深め知識を定着できるサイクルが確立されていると感じました。自宅に送られてくる教科書や学習指導書で学習を進める在宅学習(通信科目)の場合は、レポートを提出し、先生の添削指導の後、科目終了試験を受けるというスケジュール。レポート作成、添削指導、試験準備のタイミングで複数回復習ができるから、理解が深まります。知識の定着を実感しながら学ぶこのサイクルが、すべて東京大学大学院での今の学びに活きています。
 また、聖徳のスクーリングは「体験型」。先生から直接指導が受けられることに加え、グループワークなどの演習を通して、より実践的な知識や技術を身につけることができました。さらに、心理実習では、精神科デイケアで8日間の実習を経験。患者さんと近い距離でコミュニケーションをとれたことで、心理職の仕事を現実的にイメージできました。その経験が学びへのさらなるモチベーションにもつながりましたね。

臨床心理の実践と研究を両立したい

大学院の受験対策を始めたのは、4年生になった4月でした。国会図書館やインターネットを活用して、100以上の先行論文を読み込みました。研究計画書の作成は苦労しましたが、書いた論文に助言をいただける研究計画執筆支援サービスをインターネットで探して利用しました。
 聖徳卒業後の進学先は、東京大学大学院。私の研究テーマである「サービスギャップの解消」に関する領域を専門とする先生がいらっしゃったことが理由です。卒業した大学で就職活動支援を手伝った経験から、本当に困っている人は援助要請ができないのではないかとジレンマを感じたんです。困っている人と支援先を結びつける重要性を聖徳で学ぶうちに再認識し、大学院での研究テーマに選びました。
 大学院では、援助要請行動を中心に心理学全般を幅広く学んでいます。授業をはじめ、所属する研究室の共同研究、心理相談室での陪席など臨床心理の現場に触れる機会も豊富。聖徳で基礎心理学をしっかりと学べたことが、大学院での学びに活きています。公認心理師の資格取得後は、博士課程への進学を考えています。心理相談室でのカウンセリングなど臨床心理の現場で実践を積み重ねながら、「サービスギャップの解消」についての研究をより深めていきたいですね。