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卒業生・修了生メッセージ

児童学研究科 博士前期課程 [児童教育学]修了

小林 純 さん

大学時代、参加していたボランティア活動で学童保育に携わる機会がありました。そこでの活動を通して、学童保育の需要が年々増えていることや、社会の変化に応じて進化していることを実感し、学童保育指導員に職業としての魅力を感じて働きはじめました。現在は、都内の児童館で施設リーダーとして勤務しています。以前、「学童保育に携わる人間に何が必要なのか」というテーマで社内研修を行なったのですが、自ら講義をしたり、職員とディスカッションを重ねる中で、一般的な知識や自分の経験だけでは、人に教えることが難しいと痛感し、再び勉強するようになりました。しかし、自習に限界を感じ、大学院進学を決断しました。聖徳大学を選んだ理由は、仕事と学問の両立が図れることと、大学で専攻していた児童教育学が学べるからです。また、今の職場は、小学生以外にも乳幼児やその保護者も来館するので、他領域である保育学を学べることもポイントでした。今後、研究を通じて、学童保育指導員としての自分自身のスキルを高め、まわりの職員にも知識やアドバイスとして還元していくことができればと思っています。学童保育は日々変化し続けているので、修了後も研究を続けています。

卒業生・修了生メッセージ

児童学研究科 博士前期課程[児童心理学]修了

米川 純子 さん

短大を卒業し、宮城県塩釜市の公立保育士として10年以上働いてきました。経験も十分積み、今までとは違った視点から子どもの成長をみたいと思うようになり、異動の希望を出しました。現在は、子育て支援課で児童館、なかでも放課後児童クラブの運営を担当しています。年間300~400人の児童やその保護者と入館面接をしているのですが、児童の発達課題に対して保護者と支援者の持つ意識にギャップを感じることがあります。保護者と支援者をはじめとする行政内の連携がもっとスムーズにできればと考え、宮城県の個別教育支援計画である「すこやかファイル」を活用するための研究を進めています。「すこやかファイル」とは、保護者に限らず、教師や医師など1人の子どもの成長に携わる人々が、成長過程や診断内容などを記録できるツールです。個人情報開示の同意を得ることができれば、その子のファイルを関係者間で共有することができます。教育支援環境の向上のために、どういった活用方法が考えられるのか追究したいと思っています。将来的には、現場経験や大学院で学んだことを活かしながら、行政の立場から、地域の教育支援環境づくりに貢献していきたいです。

卒業生・修了生メッセージ

児童学研究科 博士前期課程 [保育学]修了

村上 知子 さん

現在、短大の幼児教育学科で講師を務めながら、聖徳で「遊びを通した安全教育」を研究テーマに学んでいます。学ぶきっかけになったのは、東日本大震災後の県内保育園へのアンケート調査で、安全教育をいかにマニュアル的な学習として捉えているかがわかったことでした。しかし実際はマニュアル的な安全指導だけでなく、災害や事故などのリスクを回避するには「子ども自身が自分を守る力」を身につけることが必要です。そのためには基礎体力がつく乳幼児期の遊びが重要で、日常的にどんな遊びが必要かなど、体系付けられるよう勉強中です。聖徳を選んだのは、乳幼児期にスポットを当てた保育学領域があったから。若い頃に幼稚園教諭として勤めた経験を通して理解を深めることができるので、とても有益です。年間の費用負担が軽減できる長期履修制度もあり、仕事をしながら自分のペースで学べるのも魅力です。難しい科目も多いのですが、短大の学生たちに中途半端なことは教えられないので目標は高いほうがいいと感じています。学生たちと共に自分も前進し続けたいですね。今後は学んだことを学生に伝え、各保育園・幼稚園で、子どもたちが将来にわたって安全に生きていける力を育成してもらえたら、と願っています。

卒業生・修了生メッセージ

児童学研究科 博士前期課程 [児童文化学]修了

北村 麻樹 さん

以前、専門学校で教員をしていた際、学生たちから“保育の現場に出た時に、子どもの年齢に合った保育をどのように考えていけばいいかわからない”という相談を受けることがよくありました。こうした学生たちの悩みに耳を傾けているうちに、もっと専門知識を増やして、論理的に伝えたいと考えるようになり、大学院への入学を決めました。現在は、「子どもの造形遊びに対しての指導力を養うために。~学生の理解度の調査~」というテーマで研究を進めています。まだまだスタート地点ではありますが、構想としては、新聞遊びという造形表現にスポットをあてたいと考えています。造形表現に対しての学生の理解度を確認できるような評価表を作成し、遊び方の違いや工夫の仕方等、0歳児~5歳児それぞれの発達に合わせた指導ができるようにしてあげることがゴールイメージです。仕事との両立等、通信の大学院で学ぶのは簡単ではありませんが、私の住んでいる関西でも科目終了試験を受験できたり、論文指導も長期休暇を利用して集中的に指導いただけたりと、なんとか続けられています。この先も学生たちが実際に保育の現場で活かせるような、多くの新しい知識を修得しながら研究に励んでいきたいと思っています。

卒業生・修了生メッセージ

児童学研究科 博士後期課程修了

平澤 真名子 さん

博士後期課程での研究テーマは「読解指導における傍線引きの効果に関する教育心理学的研究」。前期課程での語彙指導についての研究を土台に、実際に授業で活用できる研究テーマを設定しようと考えました。“傍線引き”を研究テーマに選んだのは、多くの現場で活用されているにもかかわらず、その指導法が正確に確立されていないという現状を知ったからです。研究を進める中でわかってきたのが、傍線引きで大切なのは、線の引き方、引く場所、というよりも、線を引くという行為にあたりどこが大切なのか注意しながら文章に向かうということ。ただ何となく文章を読むのと、傍線を引くためにペンをかまえて、注意深く文章に向かうのでは、文章の理解度に大きな差が出ることがわかりました。
このような研究は、実際の人の行動によるところが大きいのですが、その効果は客観的に実証されなければなりません。そのため休日は、ほとんど終日統計ソフトと向き合っていました。「先生、いつ博士号とれるの」と声をかけてくれる生徒も多く、そんな心づかいにいつも励まされていました。
また、この時担当していた生徒たちの成績が、実際に著しく上がったことは、“学びに貢献できる研究”にこだわっていた私にとって、大きな喜びとなりました。